未来日記[漫画]

未来日記 (1) (角川コミックス・エース (KCA129-5))

未来日記 (1) (角川コミックス・エース (KCA129-5))

自分の未来が書かれた携帯電話を持つ12人による殺人ゲームが始まる。プレイヤーが互いに干渉しあうことで、未来の記述を書き換え、自分の「死の予告」を回避し、敵の「死亡フラグ」立てるというのが基本的な戦略だ。最後まで生き残った者には、このゲームを始めた超越者に時間と空間を支配できる神の座が与えられる。


未来が書かれた携帯電話がゲームの鍵なので、この情報媒体を用いた緊張感ある心理戦を期待したのだけれど、主人公の敵は大して下調べもせずどんどん突っ込んでくる。このゲーム、どうみても初めは様子見で、他のプレイヤー同士に殺しあいをさせるほうが得策だ。ゲームの参加者のほとんどは頭がどうかしてるので、猪突猛進型がいても不思議ではないが・・・。今後はもっと慎重で狡猾なキャラクターが登場することに期待したい。


が、そんなことはどうでもよくて、この漫画の最大の魅力は主人公をストーカーする由乃ちゃんだ。彼女もプレイヤーの一人で、ストーカーといってもゲーム開始後は行動を共にするのだが、彼女、本当に正真正銘狂気している。彼女にとって主人公以外の存在はどうでもよく、敵を平気で「殺す」といってるし、一般人に対しても容赦ない。この異常な偏愛が彼女を際立たせている。主人公に「守ってくれ」と頼られたあとの、彼女の恍惚とした表情は必見!可愛いすぎる!こんな娘にならストーカーされてもイイ!と思えるぐらい素敵だ。

彼女がストーカーするに至った契機、主人公が彼女に言った言葉が曖昧にされているので、この伏線がのちにどのような形できいてくるのか楽しみだ。